細川家史料の調査・撮影

昭和五十八年十一月十四日から十九日まで、熊本大学附属図書館に出張し、同館寄託の永青文庫所蔵史料のうち、『細川家史料』(大日本近世史料)の出版に関連する史料の調査・撮影を行なった。今回は、家臣団関係の史料と『細川家史料』第九巻収載予定の細川忠利画像関係史料の調査・撮影を目的とした。家臣団関係では、『先祖附』(い〜な)廿六冊を撮影したほか、忠興関係の以下の文書(写)を撮影した。
一、十二番 三斎公御軍書                       五通一箱
 (�)慶長廿年卯月廿九日道中相定申掟之事
 (�)天正十三年八月十三日掟
 (�)十二月船中法度之事 長岡式部少輔〓松井右近大夫他宛
 (�)慶長五年六月十六日定条々 忠興〓松井佐渡守他宛
 (�)慶長五年六月十六日覚 忠興〓松井佐渡守他宛
 また 熊本県立美術館に赴き、美術専問員花岡興輝氏をはじめ専門員の諸氏から、三淵・竹原等の家臣の子孫と史料の現況や、忠利をはじめとする藩主画像について貴重な助言を受けた。いつものことながら、永青文庫所蔵史料の調査・撮影に御高配を得た熊本大学附属図書館の方々とともに、記して感謝の意を表する。
 また、同年四月廿日、東京所在の永青文庫(文京区目白台一—一—一)に赴き、忠興・忠利・光尚三代に関連する文書類と、忠利画像三点を撮影した。撮影は複本作成掛八木威雄が担当した。撮影目録は左の通り。

『東京大学史料編纂所報』第19号